Super Gorilla Maker 2 の概要 |
統合開発環境 Super Gorilla Maker 2 の特徴と機能群について説明します。
Super
Gorilla Maker 2 とは
スーパードンキーコング2の改造コミュニティでは、2011年にMSK_burger氏によって、初の統合開発環境である
sdk2 Editor がリリースされて以来、国内外のほとんどの改造制作者がこのエディタを利用してきました。
しかしながら、この sdk2 Editor
は当時としては先進的なツールでしたが、新しい解析の成果がほとんど取り入れられないまま事実上開発が凍結され、より高度な開発を行いたい制作者には機能が不十分な、時代遅れなツールとなっていきました。
そこで、sdk2 Editor に代わる、最新の解析成果を取り入れた高度な開発環境の提供を目的として開発されたのが、この
Super Gorilla Maker 2 (略称: SGM2) です。
SGM2は、従来の開発環境のよいところを継承し、さらに多機能、強力な開発環境として、2016年4月に最初のバージョンがリリースされました。
幸い、SGM2は多くの支持を得ることができ、現在も改良を行って名実ともに次世代の開発環境を目指しております。
基本的な項目から、アセンブリに近い低レイヤーのデータまで、開発初級者から上級者まで、幅広い層をカバーするSGM2は、文字通り、”Super”な開発環境となるべく今後も進化してまいります。
Super
Gorilla Maker 2 の機能
Super Gorilla Maker 2
は、非常に多機能で強力なスーパードンキーコング2専用統合開発環境です。現在の最新版には、次の機能が搭載されています。
・オブジェクトの配置
ステージ内に配置されているキャラクターやバナナなどのオブジェクトを、自由に配置・変更することができます。
・ステージの設定
各ステージの設定、たとえば移動可能なサブマップや地形の種類などといった詳細な項目を、自由に編集することができます。
・オブジェクトの編集
ステージ内に配置されるキャラクターやバナナなどのオブジェクトの内部データを自由に書き換えて、独自のオブジェクトを作成することができます。
・マップの入出力
現在、SGM2には直接マップを編集する機能はありませんが、マップデータの入出力機能を備えており、これを利用することでマップデータを編集することができます。
なお、次期アップデートでは、SGM2単体でマップデータを編集できるようになります。
・マップチップの書き出し
SGM2から出力したマップデータを外部ツールで編集する際に、マップチップ画像が必要となります。SGM2では、任意のパレットを反映したマップチップ画像の出力機能が標準で搭載されています。
・ワールドマップの編集
各ワールドに配置されたエリアの配置や接続方法、実際に入場するステージといった、ワールドマップを構成するデータを体系的に編集できる機能が標準で搭載されています。
・強力な画像編集ツール
ゲーム内のすべての画像を、直接編集することができます。特に、スプライト画像は、プレビュー機能が搭載されており、実際の仕上がりを確認しながら編集することができます。
もちろん、画像に適用させるパレットデータも編集することができ、プレビューは任意のパレットと画像の組み合わせで表示できます。また、圧縮されている画像データも編集することができます。
・タイルセットの編集
各ステージで使用される、マップチップや背景に使用する画像データ、背景画像のタイルマップなどを束ねたデータであるタイルセットを、直接編集することができます。
これにより、背景画像などの差し替えや背景の編集が手軽に行えるようになりました。
・ゲーム内テキストの編集
ゲーム内で使用されるすべてのテキスト(会話、ヒント、クイズなど)とその管理データを網羅的に編集できるテキストエディタを標準で搭載しています。
・内蔵音源の編集
ゲーム内で使用されるすべてのサンプリング波形を編集できます。また、WAV形式での入出力に対応しているため、音源の差し替えなども手軽に行うことができます。
・逆アセンブラ
SGM2は、標準でSNES 65C816およびSPC700の逆アセンブラを搭載しています。
・マルチリージョン対応
日本語版、北米版、欧州版のそれぞれバージョン1.0に対応しています。
・多言語翻訳
UI言語は日本語、英語の2か国語が利用可能です。
・自動バックアップ
停電やエラーなど、不測の事態に備えて最大32世代の自動バックアップを作成する機能を搭載しています。
これらの機能の詳細は、ユーザーマニュアルをご覧ください。